心と体のつながりを見直してみませんか?
■ 5月に増える心身の不調「五月病」
新年度が始まり、新しい環境や人間関係の中で気を張って過ごしてきた4月。その疲れが表に出やすいのが5月です。やる気が出ない、気分が落ち込む、体がだるい、眠れない——こうした症状は「五月病」と呼ばれ、多くの方が経験します。
この五月病、学生や新社会人だけでなく、社会人全般に見られるもので、決して特別な症状ではありません。問題は、「気のせい」「休めば治る」と軽く見てしまいがちなこと。実際は、心だけでなく体にも大きく影響を与えているのです。
■ 自律神経の乱れが体の痛みを引き起こす
ストレスや不安が続くと、自律神経のバランスが崩れやすくなります。自律神経とは、私たちの呼吸、心拍、消化、血流、筋肉の緊張などを無意識にコントロールしている神経です。
このバランスが崩れると、体が常に「緊張モード」のままとなり、筋肉が硬くなってしまいます。結果として、首・肩こり、背中の痛み、腰の重さ、頭痛など、さまざまな身体の不調が現れます。
「気分がすぐれないだけで、なぜ体まで痛くなるの?」と不思議に思う方もいるかもしれませんが、心と体は密接に関わっており、心の疲れが体の症状として現れることは珍しくありません。
■ 整体から見る「心の疲れと体のゆがみ」
整体の視点では、心の不調が体のゆがみや筋肉のこわばりとして表れると考えます。たとえば、気分が沈んでいるときは自然と猫背になりやすく、呼吸も浅くなってしまいます。
姿勢が崩れると、さらに血流が悪くなり、筋肉の緊張も強まり、不調の悪循環に陥ってしまいます。逆に、体のゆがみを整え、筋肉の緊張をやわらげ、呼吸を深くできるようにしてあげると、不思議と心も少し軽くなっていくのです。
■ 「心を整えるために、まず体を整える」
整体で体を整えることで、「気持ちがスッキリした」「久しぶりにぐっすり眠れた」「前向きな気分になれた」とおっしゃる方はとても多いです。
これは、整体によって筋肉の緊張がゆるみ、血流が改善し、深い呼吸ができるようになることで、副交感神経(リラックスモード)が優位になり、心が自然と落ち着くからです。
気分が落ち込んでいるとき、無理に心を元気にしようと頑張るより、まずは体を整えるほうが効果的な場合もあります。心と体はつながっているからこそ、「体から心へ」というアプローチがとても有効なのです。
■ 「最近ちょっと疲れているな」と感じたら
もし、最近なんとなく体が重い、やる気が出ない、眠りが浅いと感じているなら、それは心の疲れが体にサインを送っているのかもしれません。
そんなときは、無理をせず、少し立ち止まって、体をいたわる時間をつくってみてください。整体は、心と体のバランスを整えるためのひとつの有効な手段です。
■ 心と体のケアを通じて、前向きな一歩を
季節の変わり目である5月は、心も体も不安定になりやすい時期です。だからこそ、自分自身の声に耳を傾けることが大切です。
心が疲れているときこそ、まずは体から整えてみる。整体を通じて体がゆるみ、心がふっと軽くなる。そんな体験が、また前向きな一歩を踏み出すきっかけになるかもしれません。